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2015年03月1日ブログ

啓蟄

『啓蟄』とは、暦の二十四節気のひとつで、毎年3月の5日か6日頃になります。
天文学的には、太陽が天球上の黄経345度に達した日で、今年は6日に当たります。
「啓」は“ひらく”、「蟄」は“土の中で冬ごもりしている虫”を表します。古い中国語では「虫」は広く動物を意味していたので、“地中で冬眠していた動物たちが春の訪れを感じて、地上へ這い出してくる”という意味です。
そもそも二十四節気とは、月の満ち欠けをもとにした旧暦と実際の季節とを結びつけるために古代中国で考え出されたもので、1年を太陽の高さに応じて春夏秋冬の4つに分け、それぞれをさらに6つずつ、計24に分けた季節をあらわす指標です。これが暦の伝来と共に日本にも伝わり、現在まで使われています。
二十四節気の中でただひとつだけ中国の表記と異なっているのがこの「啓蟄」で、中国では「驚蟄」と書きます。二十四節気の本家は中国なので、「驚蟄」が本来の漢字のように思われますが、そうではありません。
元々は中国でも「啓蟄」の字を使っていたのですが、漢王朝六代皇帝・景帝の諱(いみな=本来の名前・身分の高い人の実名や死語に贈る称号)が「啓」であり、同じ字を使うのは畏れ多いとして、音が似ている「驚蟄」に改められたのです。漢王朝が滅びると、「啓」の字を避ける必要もなくなったため、一旦「啓蟄」に戻されました。その後日本に伝わったため、日本では「啓蟄」の文字が使われています。ところが中国では「驚蟄」の方が使い慣れているという理由で再び「驚蟄」に戻されて、今日に至ります。
立春をすぎて初めておこる雷のことを「虫出しの雷(むしいだしのらい)」と呼びます。これは冬眠している虫(生き物)に春の訪れを告げるもので、「啓蟄」と時期が重なるため、春に鳴る雷はその合図であると言われてきました。春はもうすぐそこですね♪

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