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2015年04月1日ブログ

春はやっぱり桜餅

春ですね。この季節になると食べたくなるのが『桜餅』。桜餅には、関西風の「道明寺」と関東風の「長命寺」の2種類があります。
この地方ではおなじみの「道明寺」は、道明寺粉で皮を作り餡を包んだ、まんじゅう状のお餅で、道明寺粉のつぶつぶした食感が特徴です。道明寺粉とはモチ米を蒸して乾燥させ粗く砕いたもので、大阪の道明寺で保存食として作られたのが起源だそうです。
一方「長命寺」は、小麦粉と白玉粉の生地を焼いた皮で餡を巻いた、クレープ状のお餅です。
歴史的には「長命寺」の方が古く、1717(享保2)年、向島にある長命寺の門番・山本新六が、土手の桜の葉を塩漬けにして、薄い皮に餡を包んだものに巻いて売り出したところ、隅田川の花見客に受けて大ヒットしたのが始まりだそうです。ちなみに、1717年というのは、大岡越前守忠相が江戸町奉行になった年とのことです。
現在、全国で桜餅に巻かれる葉は、やわらかくて毛が少ないオオシマザクラという桜の葉を使用しており、その殆どは伊豆の松崎町で生産されています。桜の葉を塩漬けにすることでクマリンという芳香成分が生まれて独特の風味を醸し出し、桜餅に香りや塩気がついて美味しくなるのです。また餅の保湿の役目もはたしています。葉を食べるかどうかについては意見の分かれるところですが、クマリンは食品添加物としては認められていないので、あまり多くは摂取し過ぎない方がいいようです。もちろん数個食べた程度なら問題ありません。お茶席など気取った場面でのマナーとしては、葉を折り返して桜餅の下に敷きこみ、黒文字で切り分けて頂き、残った葉は懐紙に包んで持ち帰ります。ですが、一般的には人それぞれのお好みでどうぞ。春の味を楽しみましょう。

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