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2016年09月1日ブログ

9月の『白露』

毎年のように残暑が厳しく、9月はまだまだ夏!という感じがしますが、それでも日が暮れると虫の音が聞こえるようになりました。暦の上では立秋から20日以上過ぎて、もうすっかり秋です。
この時期に二十四節気のひとつで「草の葉に白い露が結ぶ」という意味の『白露(はくろ)』があります。夜の間に空気が冷えて、草花に朝露が宿る時期ということですね。毎年9月8日頃(今年は7日)および秋分(今年は9月22日)までの期間をいいます。

ところで、「白」はなんとなく冬のイメージですし、露は透明なのに何故「白」なのでしょうか? これは、中国の陰陽五行説に基づいています。陰陽五行説では「白」は秋の色とされているのです。北原白秋の名前は、この五行説の「白秋」に由来していると言われています。
ちなみに、春は「青」、夏は「赤」、冬は「黒」、そして土用が「黄」とされており、これが「五色幕(ごしきまく)」の色となっています。
さて、二十四節気をさらに約5日おきに3つに分けて、気象の動きや動植物の様子を表しているのが「七十二候(しちじゅうにこう)」です。
二十四節気と同じく古代中国で作られたものですが、二十四節気は古代のものがそのまま使われているのに対し、七十二候は日本の気候風土に合うように何度も変更されてきました。現在は、明治時代に改訂された「略本暦」が主に使われています。
その七十二候によると、「白露」は初候「草露白(くさのつゆしろし)」=草花に降りた朝露が白く涼しく見える頃、次候「鶺鴒鳴(せきれいなく)」=鶺鴒が鳴き始める頃、末候「玄鳥去(つばめさる)」ツバメが南の国に帰っていく頃、に分けられます。

四季の移ろいを敏感に感じ取って細やかな言葉に表していた先人の感性に寄り添い、季節を味わいながら過ごしたいものですね。

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