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2024年08月1日ブログ

“甲子園の土”は普通の土じゃない? あの土についてくわしく解説!

阪神甲子園球場

今年も8月7日から全国高等学校野球選手権大会が開幕します。高校球児たちの17日間の熱い戦いが楽しみですね。
その舞台となるのが、阪神タイガースの本拠地としても知られる“阪神甲子園球場”です。

高校野球では、球児たちが記念に土を持ち帰る様子をよく目にします。中には、広島県の広陵高校のように「土を持ち帰らないのが伝統」というチームもあるものの、試合の度に持って帰ってしまったら、なくなってしまうのでは?…と少し心配になりますが、甲子園球場を整備する阪神園芸株式会社によって補充されるため、いつでもベストコンディションで試合に臨めるのです。

甲子園の土は黒土と砂を混ぜて作っているのですが、春大会と夏大会でブレンドが違うことでも知られています。雨の多い春は砂を多めに、太陽光が強い夏はボールを見やすいように黒土を多めに、という工夫がされているそうです。両大会に参加して土を持ち帰った選手たちは、その色の違いに気付けるはずです。

黒土の産地はいくつかあり、岡山県日本原、鹿児島県鹿屋、大分県大野郡三重町、鳥取県大山、そして我が三重県鈴鹿市などの土をブレンドしています。砂の産地は、京都府城陽です。

甲子園球場では、昼間に雨が降っていても、ナイターの時間は整っていたり、突然の雨で野球が休止になっても、スムーズに再開できたり、という様子がたびたび目撃されています。これは、グラウンドの砂や土にこだわり、屋根がない球場でも水はけの良い状態をキープしているからです。その裏には、先ほども触れた阪神園芸株式会社の企業努力があり、野球ファンの間では神整備とも呼ばれています。

オフシーズンの冬場には土を25cm掘り起こして、その後、1ヶ月半かけてゆっくり固めるなど、最良のコンディションになるように配慮されています。土の水分量やその日の天気、季節によって状態がかわるため、その日のベストを目指して最良の状態に整える、職人技が光る仕事になっています。

球児でなくても気になる甲子園の土なので、一度個人向けに販売された過去があるそうですが、注文が殺到したため、すぐに終了してしまいました。その後、甲子園球場開場100周年記念として無料配布された例もありますが、現在は残念ながら販売されていません。

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