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2014年08月1日ブログ

うちわ

5月発表の長期予報で「今年の夏は冷夏」と言われて喜んだのもつかの間、6月発表の予報では早くも覆され、西日本では平年より暑い夏になるとのこと。皆さん、熱中症には充分お気を付け下さいね。
さて、“暑~い夏”と言えば『うちわ!』…と連想される方は少ないとは思いますが、ここ数年の省エネやエコの影響でうちわの需要が高まっているのも事実。たまには『うちわ』で風情を楽しんでみませんか?
うちわの歴史は非常に長く、古代中国の記録や古代エジプトの壁画、日本では弥生・古墳時代の出土品の中にも見られます。
しかし、当時のうちわは主に儀式の道具として使われていたようです。飛鳥時代以降になると、高貴な方たちの威儀具として発展し、豪華なものが作られました。その後、時代とともに形や材質が変化し、室町時代の終わりに現在のものの原型が出来上がりました。
戦国時代には、時代劇でよく見る軍配団扇も使用されます。
江戸時代になると庶民にも普及し、日常生活で広く使われるようになりました。
明治以降は販促品としての需要が高まり、商品名や広告文を印刷したものが配られるようになります。また絵柄や細部の細工などに凝ったものは美術品としてアメリカなどに多く輸出されていました。
現在では、コンサートアイテムとしても必須ですよね。

うちわは、持ち手の作りから次の三種類に分類されます。
[1]大きな竹を割って切って先端を細かく裂いた「平柄(ひらえ)」。
[2]細かい竹ひごを並べて両面に紙を貼り、柄を差し込んだ、「挿柄(さしえ)」。
[3]そして、竹の丸みを活かし、48~64等分に割いた骨を糸で編んで作られる窓が特徴的な「丸柄(まるえ)」です。
それぞれを代表的するものが、「丸亀うちわ」、「京うちわ」、「房州うちわ」で、これを「日本三大うちわ」といいます。特に、丸亀市は現在の日本のうちわの生産量のうち、9割を占めていると言われています。

三重県には、県の伝統工芸品に指定されたうちわが2つあります。
地元四日市の「日永うちわ」と、津市の「茄子団扇」です。
前者は丸柄、後者は挿柄になります。「茄子団扇」は現在二人の職人さんが全て手作業で作っているため、年に数十本しか生産されず、非常に高価ですが、一見の価値有りですよ。

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