madecom times
2014年05月1日ブログ
夏も近づく八十八夜♪ 新茶の季節ですね。
地元三重県の日本茶の生産量は静岡県・鹿児島県に次いで国内3位。中でも、かぶせ茶と菓子加工用茶葉は国内1位だそうです。
日本のお茶は、中国から伝えられたという説と、それ以前から自生していたという説とがありますが、後者は今のところ証明されてはいません。
平安時代に中国・唐へ渡った永忠、最澄、空海らの僧が持ち帰ったのが最初と言われており、「日本後紀」には815年に永忠が嵯峨天皇にお茶を煎じたという記録が残っています。当時、お茶は薬として扱われており、また大変貴重だったため、朝廷や貴族などの限られた上流階級でしか飲まれておりませんでした。鎌倉~南北朝時代には、寺院・寺領を中心に茶の生産が進み、室町時代には「茶の湯」の文化が始まります。
中国では明代になると、茶の葉を釜で炒って揉む製法が始まり、茶葉にお湯を注いで飲むようになります。
これを江戸時代の1654年に日本に伝えたのが隠元です。さらに江戸時代の末期には、永谷宗円がこの製法をヒントに、“露天栽培の柔らかい新芽だけを蒸してから焙炉上に設けた助炭の上で手で揉みながら乾燥させる”という新しい方法を考案しました。これが現在の煎茶の始まりと言われ、一般の庶民も現在と同じようなお茶を楽しめるようになったのです。宗円は、日本煎茶の祖と呼ばれ、また株式会社永谷園のルーツでもあります。
そんな歴史に思いを馳せながら、美味しい新茶を一服どうぞ!