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2025年11月1日IT・パソコン豆知識
近年インターネット上で急増しているのが、「私はロボットではありません」という表示を装った新しいサイバー詐欺です。
本来この仕組みは、Googleが提供する「reCAPTCHA(リキャプチャ)」という正規の認証システムで、人間と自動プログラム(ボット)を区別し、不正アクセスやスパム送信を防ぐための重要なセキュリティ対策です。
チェックボックスに印を入れたり、画像を選んだりして「人間であること」を確認する安全な機能ですが、近ごろはその信頼を悪用する手口が広がっています。
この詐欺は『クリックフィックス(ClickFix)攻撃』と呼ばれ、見た目は本物そっくりの認証画面を表示して利用者を誘導します。
詐欺メールやSNSのリンクから偽サイトにアクセスさせ、「私はロボットではありません」をクリックすると、「WindowsキーとRを押してください」「CtrlキーとVを押してください」「Enterキーを押してください」といった複雑なキー操作を求められます。
利用者は正規の認証手順だと思い込みがちですが、実際には自分の手で不正なプログラム(マルウェア)を実行してしまう仕掛けになっており、個人情報の盗難や遠隔操作被害につながります。
この手口の厄介な点は、本人が操作するためウイルス対策ソフトでも防ぎにくいことです。
画面に複数のキーを同時に押すような指示が表示されたら、その時点で詐欺の可能性が極めて高いと考えましょう。通常の認証でそのような操作を求めることはありません。
見知らぬサイトで不自然な操作を求められたら、すぐにブラウザを閉じることが大切です。
もし誤って操作してしまった場合は、ネット接続を切り、パスワードの変更やウイルススキャンなどの緊急対応を行ってください。
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