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2024年10月1日ブログ
10月10日は、1991(平成3)年に東京都公衆浴場業生活衛生同業組合が制定した、『銭湯の日』です。
「銭湯=せんとう(1010)」の語呂合わせと、スポーツで汗をかいた後に入浴すると健康増進につながることから、1964(昭和39)年に開催された東京オリンピックの開幕日が10月10日であったことに因み、この日が「銭湯の日」になりました。
日本はお風呂を愛する国民性で知られています。そのルーツは、飛鳥時代の仏教伝来までさかのぼります。
仏教では沐浴の功徳を説き、けがれを洗うことは仏に仕える者の大切な仕事と考え、多くの寺院でお風呂を設けていました。僧侶たちは自らを清めるだけでなく、貧しい民にも沐浴の機会を提供し、修業の一環としてそれを手伝う『功徳湯』が生まれました。当時のお風呂は蒸し風呂だったようです。
鎌倉時代には、一般の民衆に入浴料を取って入浴させる寺院が現れ、これが銭湯の始まりと言われています。
江戸時代になると銭湯が庶民の間にも広まります。この頃は、男女の湯舟を分けると大量のお湯が必要になるため、混浴が多かったそうです。風紀の乱れを心配した幕府が混浴を禁止するお触れを出したり、来日したペリーが混浴を批判する記録を残したり、明治になると混浴禁止令が出されたりしましたが、混浴はなかなか無くならず、地方では昭和30年代まで混浴が続いたところもあったとのことです。
このように時代を超えて愛されてきた銭湯ですが、その数は年々減少しており、最も数が多かった1968(昭和43)年には約18,000軒あったのが、今年は1,600軒余りになっています。
三重県公衆浴場業生活衛生同業組合のHPによると、桑名・四日市エリアにも数年前までは7軒ありましたが、現在は2軒だけのようです。三重県全体でも12軒とのことで、少し寂しいですね。
ところで、銭湯の壁の絵と言えば雄大で縁起の良い富士山が一番人気ですが、逆にタブーとされている題材があるのをご存じでしょうか?
それは「猿」「夕日」「紅葉」の3つです。それぞれ、猿=去る、夕日=沈む、紅葉=散る・赤字 が連想されるからだそうです。
銭湯の入浴料金は都道府県ごとに一律で決まっており、三重県では470円となっています。
全国どこでも手頃な価格で入浴できますので、旅先で銭湯を見つけたら、立ち寄ってみられてはいかがでしょうか。