madecom times
2015年07月1日ブログ
夏の夜空を彩る花火。
そのルーツは、秦の始皇帝の時代に万里の長城で敵の侵入を味方に知らせるための“のろし”だと言われています。後の唐の時代に黒色火薬が発明され、それが13世紀になってイスラム諸国を経てヨーロッパに伝わります。
鑑賞用の近代花火は、14世紀にイタリアのフィレンツェで始まりました。それは火を吐く人形のようなものだったそうですが、その後ヨーロッパ中から世界中に伝わっていきます。
日本の花火の歴史は、1613(慶長18)年にイギリス国王ジェームズ?世の使者ジョン・セリスが徳川家康を訪ねたときに持参の花火を見せたのが始まりとされていますが、他にもいくつか説があります。当時の花火は、竹の筒に黒色火薬を詰めたものに点火して火の粉を噴き出させるというもので、現在のような打ち揚げ花火の登場は19世紀になってからということです。
一般的な打ち揚げ花火では、大きな花火玉の中に、上空で花火玉を割るための“割火薬”と、花火の光の1つずつとなる球状の“星”と呼ばれる火薬が入っています。この星には炎色反応を起こす金属が含まれており、上空で火薬により燃えて炎色反応を起こし、含まれる金属の種類によって赤や青などの様々な色を出すのです。上空で広がってから色が美しく変化する花火の星は、中央にある芯に向かって、違う色を出す火薬をまぶしていく方法で作られています。上空で星が外側から燃えていくため、だんだんと色が変わっていくのです。
さぁ、今年も花火シーズンがスタートしました。あちこちで楽しみたいですね!