madecom times
2026年09月1日IT・パソコン豆知識
写真や書類の保存、データの受け渡しなどに便利な「USBメモリ」。
小さくて持ち運びやすいため、バックアップ用として使っている方も多いのではないでしょうか。
実は、USBメモリは「ずっと保存しておける媒体」ではありません。
長期間使わずに放置すると、保存したデータが読み出せなくなることがあります。
その原因のひとつが「電子抜け」です。
USBメモリの内部には、データを記録するための小さな領域があり、その中に「電子」を閉じ込めることでデータを保存しています。
この電子を逃がさないように絶縁膜で囲まれているのですが、これは完全に密閉できるわけではありません。
電気を通さない状態が長く続くと、この電子は時間の経過とともに少しずつ漏れ出していきます。乾電池を使わなくても放っておくと電気が減っていく「自己放電」と似た現象です。
電子の量が一定を下回ると、パソコンがデータを正しく読み取れなくなり、結果として「データが消えた」状態になってしまうのです。
注意したいのは、「読み込むだけ」では電子は補充されないという点です。
パソコンに挿してデータを見るだけでは放置しているのと変わらず、電子を補充するには「書き込み」が必要になります。
では、何年放置するとデータが消えるのでしょうか?
一般的なデータ保持期間は5〜10年程度とされますが、これはあくまで目安にすぎません。保管環境やメモリの方式によって左右されます。
高温多湿な環境や直射日光の当たる場所では劣化の早まるリスクもあります。
大容量・低価格のタイプは、わずかな電子の減少でもデータエラーが起きやすい傾向があります。
対策としては、定期的なデータの書き換え(リフレッシュ)の実施があります。
半年~1年に一度、USBメモリ内の全てのデータをパソコンのハードディスクなどに一時的にコピーし、USBメモリをフォーマットした後に、再度データをUSBメモリに書き戻します。そうすることで、絶縁膜のデータ保持期間がリセットされます。
しかし、USBメモリのデータ消失は電子抜けだけが原因ではありません。
誤ってファイルを削除してしまう人為的ミスや、ウイルス感染によるデータ破損、頻繁な抜き差しによる端子部の劣化も、データ消滅の原因として挙げられます。
大切なデータを守るためには、USBメモリだけでなく、パソコン本体、外付けHDD・SSD、クラウドストレージなど、最低3カ所に分けて保存しておくと安心です。
この機会に引き出しの中のUSBメモリを一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
top > IT・パソコン豆知識 > USBメモリを放置すると、データが消える?